言語聴覚士もレッスンでよく使うシャボン玉
シャボン玉って、好きなお子さん多いですよね。
みんな笑って、目をキラキラ輝かせてね、近寄って来てくれます。
シャボン玉は何が良いかと言いますと、吹く時に、口の周りの筋肉をしっかり使ったりとか、ストローをクッと咥えますよね。
それから「フー」っと息を吐き出すことで、話す動作と同じなんですね。
私たちも話す時は、息を一回吸って、吐きながら言葉を出しますよね。
そういう風に自分で調節して、息を吹き出すっていうような練習になるんですね。
私も仕事の時によくシャボン玉使います。
今日は具体的に、吹けるお子さんは、実際に吹いてみて、どのように遊びを楽しんだらいいのかっていうことと、吹けないお子さんには、どうや大人は関わっていたらいいのかなっていうところも合わせてお伝えしていきますね。
シャボン玉を吹けない場合
まず、吹けないお子さんですね。
吹けないお子さんには、大人が実際に吹いてみせます。
その時の反応を見てもらったらいいんですけれども、シャボン玉っていうのは泡がたくさん出るので、その泡を、お子さんが注目することで、目のコントロールの練習にもなるんですよね。
シャボン玉には小さい泡とか大きい泡、2つくっついてる泡とかもあるので、「大きいシャボン玉を追いかけてみよう」ってそれを目で追いながら遠くまで追いかけていって、手を伸ばすって言う練習にもなっていきます。
それから実際に吹いてもらう大人に対して、泡がなくなっちゃったらお子さんからの要求行動を促す、良い機会になっていくんですね。
例えば「もう1回」ということが口に出して言えなくても、ジェスチャーができるのであれば、「もう1回」っていう風に指を一本立てて表すことができますよね。
それから真似ができるお子さんは、「もう一回?」って言った大人の促しに対して、「もう一回」って言う、または一部分だけ、「・・・かい」って真似して伝えることができます。
吹く練習を効果的に行う方法
「やっぱり大人のように吹いてみたい」「上手く吹けないけど吹いてみたい」ってお子さんには、どう(対応)したらいいのかっていうことなんですけど、まずいきなりストローを咥えるのではなくて、実際に「フー」っと、何もないところで息をいっぱい吸って吐く、っていう動作を一緒にやってみます。
その時に強く吐いたり、弱く、長く吹いたり、ちょっと調節できるかどうかっていうのも、大人の真似をしながら練習できるかなと思います。
声もそうですけれど、遠くにいる人を呼ぶときは、大きい声で呼びますし、近くにいる人とはヒソヒソ話する時には、ちょっと「小さな声」を出しますよね。
そういう風に音量を調節するということも、シャボン玉を優しく吹いたり、強く吹いたり、吐く練習をするという練習ができるかなと思います。
そして吐く練習をしたら、今度は息をいっぱい吸ってから、ストローを咥えてみます。
それじゃないと、ジュース飲んだりとかする時には、ストローを使ってたりして、)「吸う」っていうことが多いですよね。
筒状のものを咥えてしまうと、やっぱり、「吸う」っていう動作に繋がっていきやすいですので、まずもうこれ以上吸えないように、息をいっぱい吸ってからストローを咥えます。
そして、吐く。
先ほど練習した「フー」っていうのを、ストロー咥えたまま練習します。
そして吐いたら、またストローを外します。
そしてまた息を吸って、もう1回ストローを咥えて「フー」っと吐くんです。
それができるようになったら、シャボン玉液をつけて練習します。
やっぱり吹いたらその先にシャボン玉ができるとか、例えばラッパだったら、音が鳴るとか、そんな風に変化があると、お子さんは「この動作とこの先にこんな変化があるんだ」っていうのが結びつきやすくなるので、動作を覚えることに繋がるんです。
「ティッシュを吹く遊び」や「ろうそくを吹く」ことも効果的
今日はシャボン玉でお話ししましたけれども、ティッシュを小さく破って、机の上に置いておいて「フーッ」って吹いて、そのティッシュが、ふわっと広がるっていう変化を楽しむことも同じ効果があります。
誕生日の時に、バースデーケーキの中にさしている「ろうそく」。
ろうそくを吹き消すっていうのも、「フーッ」ってしたことで、ろうそくの火が消えるので変化がわかりやすいので、シャボン玉でもろうそくの火を消しても、ラッパの音を出しても同じ効果があります。
シャボン玉は、実際に吹いても楽しいし、大人が吹いてもらったのを見て「もう一回やってほしい」っていう風に、やりとり遊びにも使えるとっても便利な道具です。
そして何よりもお子さんのテンションが上がるので、いつもは発声が少ないお子さんも、大きい声を出したりとか、表情が出てきたりとか、すごく変化が楽しめる遊びになってます。