こども発達LABO.の質問箱への回答「中3男子。今でも家の中を走り回ります。改善策は?」

中3男子の母です。ADHDで今になっても夜、家の中を走り回ります。

改善策はないのでしょうか。

「こども発達LABO.の質問箱」に寄せられたご質問に、理学療法士のにしむらたけしがお答えしました。

ADHDのお子さんの多くは、成人すると落着きが出てくることが多いですので、もう少し様子を見てもいいかもしれませんね。

「走り回る」のが好きということは、「動いている刺激を求めている」と思われます。 そのため、家の中を走る以外に代償できることを見付けてあげるのがいいかもしれません。

例えば、「トレーニングボールの上に座ってテレビを見る」「エルゴメーター(自転車漕ぐ運動器具)を漕ぐ」「夕方ランニングに行く」などです。

体をダイナミックに使うだけでなく、ペン回しのように指先を忙しく動かす活動も意外と楽しく感じるかも知れません。

まずは、お子さんの「好む刺激」を探してあげましょう。

発達特性のあるお子さんの場合、「好きな感覚刺激を求めて活動する」ということが多くあります。

つまり、「動き回る」=「動いている感覚が好き」ということです。

もし、こういった理由で動き回っている場合、「じっとしなさい」と声をかけるのはマイナスです。

他に動いても大丈夫な環境を作ってあげることが大事です。

例えば大人でも、つまらない研修とか会議とかで、イライラっとする時、無意識に貧乏ゆすりをしたり、ペン回しをしたりしていますよね?

それと同じです。

多動のお子さんも、「気持ちが落ち着く刺激」を適切に入れてあげることで、気持ちを落ち着かせる効果があります。